明日、11月28日にいよいよ最終回を迎える、NHK大河ドラマ「龍馬伝」。
歴史ドラマとしてはいろいろ突っ込みどころもあったかもしれないが、主演の福山雅治を中心に、歴史の大きな転換点に関わりあってゆく人々の群像が、等身大のリアルタイムの感覚で生き生きと描き出されるのを、毎回楽しみに観てきた。
(中島みゆき関係を除けば) これが今年最大の「マイブーム」だったと思う。
少し前の話になるが、第41回「さらば高杉晋作」で、盟友・高杉の死を目前にして、龍馬と妻・お龍 (真木よう子) のあいだに次のような会話が交わされたのを思い出す。
「人はどういて死んでしまうがじゃろか?
天が、おまんの役目はもう終わったと思われちゅうきじゃろか?」「そうかもしれませんね。
そやかて、人の死というものは終わりだけではないと思います。
その人の役目を・・・志を受け継ぐ者にとっては始まりどすさかい。」「そうじゃのぉ・・・ そのとおりじゃ!
どんな時も、前に向かわんといかんがじゃき!」
龍馬自身を待ち受ける運命への伏線にもなっているこの台詞は、偶然ではあろうが、中島みゆきの夜会「24時着0時発」を鮮明に連想させた。
「終わり」は、同時に「始まり」でもある。
「その線はゴールも スタートも兼ねてる」 ( 「サヨナラ・コンニチハ」 ) 。
だから、
この一生だけでは 辿り着けないとしても
命のバトン掴んで 願いを引き継いでゆけ
と、 「命のリレー」に希望を託して「志を受け継ぐ」ことも可能になるし、さらにそれは、
生きて泳げ 涙は後ろへ流せ
向い潮の彼方の海で 生まれ直せ
という「サーモン・ダンス」の、「どんな時も前へ」向かえ、という力強いメッセージにもつながってゆくのだ。
主演の福山雅治が、 (「24時着0時発」の物語の原型になったともいえる、中島みゆき初期の名曲) 「ファイト!」のカバーをしていることは、みゆきファンなら先刻ご承知だろう。
また、 (龍馬と共に最終回、志半ばで斃れることになる) 中岡慎太郎役の上川隆也も、「熱狂的な中島みゆきファン」だと自ら語っているそうだ。
なんとなく「龍馬伝」と中島みゆきとの不思議な「縁」を感じさせないでもない。
# そういえば、これはネタ話だが、 「龍馬伝」OPのメロディが「うらみ・ます」と似ている、
# というのも以前けっこう話題になったような…(^^;)